コンバージョン(資料請求)件数:他社比較350%以上
※この記事は顧客の許可を得て、公開可能な事例としてその一部をまとめたものです。
放送大学のように全世代が入学可能な大学は、そのターゲットは老客男女となり全属性にフォーカスした広告施策に着地することが多い傾向です。
放送大学自体が就学意識の高い、様々な入学希望者に対して広範な教育サービスを提供しているため、構造的に必然といえる事象です。
しかし弊社の施策により、これまでの顧客獲得率を300%以上(3倍以上)改善させた事例をご紹介します。
※この数値実現のため、放送大学様とのお取引は弊社創業以来継続しております。
1.ターゲットのグループ化(ペルソナ≒架空の顧客像の決定)
まず、データの分析とビジネスの優先度によって広告のターゲットをいくつかのグループに分けをしました。
・心理学に学習意欲を持つ方…認定心理士を希望方々、児童心理に興味を持つ親
・看護師・准看護師…現職のキャリアアップのための講座の単位を目的とする方々
・現教職員…現職のキャリアアップのための講座の単位を目的とする方々
・生涯学習の一環で就学意識の高いシニア
・大学卒業資格を習得したい高卒以上の方
・それ以外を一般訴求と位置づける(マス的な訴求)
グループ分けのポイントはWeb上のコンテンツをカテゴリに分けそれぞれのトラフィックを基準に定量的に分け方を決めるだけでは成果は上がりづらく、そのデータを基に定性的にビジネスに対してメリットがあるかないかをデータに頼らず人間の考察によって再精査することです。
いかにトラフィックが多く、ターゲット数が多いと判断されるグループも、そのグループが生み出す売上や利益が少なければ優先度を下げる、または除外していくといった方法です。
この業務プロセスにルール化できるような体系化可能なものは限定的ですが、この点が運用広告におけるスキルが試されるところだと思います。
※このスキルは経験上、各種検証結果の蓄積である程度担保は可能ですが最終的には地頭の良さに支えられた直感であると考えます。
2.ターゲットグループに合わせた設定
上記のようにグループ分けを行ったのち、リマーケティング広告であればそれぞれユニークのトラッキングコードを該当するページに埋め、それぞれのグループに対して個別の広告施策が行えるようセッティングします。
また、それぞれのグループのうち数値的インパクトが多いものは原稿や、ランディングページの内容により成果の差が歴然とするケースがあるので、原稿検証とランディングページ検証を行います。弊社の場合、コンバージョンが多く検証の有意差が早期に出やすいアカウントにはコンバージョン率優先の配信、そうでないものにはクリック率優先の配信を行う事が多いです。
放送大学の場合は前者となりますが、後者の場合クリック率優先とするのは、広告とランディングページの訴求が一致している場合広告のクリック率がコンバージョン率とある程度比例するだろうという仮説によるものであり、経験上80%正しいと感じます。
広告(バナー)やランディングページの効果検証は、弊社のような制作体制の整っている広告会社の施策遂行がスムーズになりますので推奨です。一般的にDSPやリスティング広告など運用広告の担当者は技術優先で広告的視点に欠けることが多く運用とバナー制作が一元的でないケースが多いと言えます。
※ターゲットに合わせたバナー(またはテキスト)広告を用意します。弊社の場合バナー他、制作物については関連会社であるMetabolic Design Bangladeshの制作ラインを利用するため高品質で大量のバナーを安価で速やかに納品可能です。
※ターゲットに合わせた複数のランディングページを用意します。
弊社の場合ランディングページの効果測定にはページ内を自動的に変化させその組み合わせのうちベストなものを正として導く多変量解析(マルチバリエイト解析)が主要なメソッドです。
3.リターゲット期間を設定する
リマーケティングの場合、各リスト毎に最大540日間のトラッキングおよびリターゲット配信が可能ですが、弊社の場合、サービスの内容によってこの値を積極的に変更します。
例えば不動産の購入など、コンバージョンに至るまでにある程度の期間を要するものは遡る期間を長く設定し、セール商品の再値下げなど直近のコミュニケーションの切り替えがあったりリピート率の高い消費財を販促する場合短く設定します。
弊社にとっては当たり前の設定ですが、他社の管理を見るとまったく操作されていないケースが多いです。
放送大学の場合は年に2回入学のタイミングがあり、検討期間は最長6ヶ月という仮説検証の結果この仮説の結果が圧倒的優位な数値として得られたので180日間と設定しております。
4.時間帯別配信
大学入学に関わるコンバージョン(資料請求、出願)がある時間帯というのは人間生活のパターンが大きく変わらない限り、統計的にその傾向が時間帯別に見ると顕著にあらわれるものの一つです。これはその他の財・サービスも同様で、人間の生活パターンにその時間の関連度が高いものは同じように統計的に傾向が見えやすいです。
5.メディアセグメント
コンバージョンの種類によって、メディアの種類毎にどのコンバージョン率は大きく変わります。重要なのは、メディアをドメイン単位でみるのではなく、種類単位でみるということです。
例えば、YouTube、ニコニコ動画ということでなく、動画メディアと捉えることです。
経験上、特にブログメディアについては比較検討期間の長いもののコンバージョン率が高く、動画メディアはその逆です。
以上のとおり、現行のDSPは様々な配信オプションが用意されており、大切なのはそれ徹底的に使いこなすということです。
弊社では、1人のアカウント担当者に対して最大3つのアカウントまでしか担当しないというルールを敷いているので、オプションを使いこなすまでの時間的余裕が十分あるため細かな管理が実現できています。
オプションの存在を把握し、そのオプションを徹底的に使いこなす体制に置かれているアカウント担当者を発見することが、代理店を利用する顧客に求められるスキルであると考えます。